競売と任意売却はどちらが有利?!

競売と任意売却どっちが高いのか!不動産競売を10年以上みてきた当社の主観ですが、簡単に述べます


平成11年から平成15年


1990年のバブル崩壊以降、銀行の不良債権が爆発的に増え、その処理が国の政策となり、小泉政権時代、サービサー法が平成11年に施工されました。法律が施工される前は、債権回収業務ができるのは弁護士しかできず、不良債権の処理もなかなか進みませんでした。それを民間の債権回収業者へ、債権の譲渡や回収委託ができるようになったのです。



その頃から、債権者の差し押さえが増え、不動産競売入札が増え始めました。

だいたい平成14年ぐらいまでは、一般の不動産業者の方でさえ、あまり入札に参加しませんでした。参加するのは一部の不動産業者だけでした。


又、参加が少なかった理由の一つとして、占有屋が短期賃貸借を濫用して、競売執行妨害を行い、高額な立ち退き料を要求していたのです。法律の抜け穴が多く、司法で解決するには長期化する恐れがあっため、場合によっては、要求をのんだほうが得策でした。


よく雇われた中国人の方が占有されていて、何を話しても、「日本語よくわかりません」の一点張りで落札者を不安な気持ちにさせたと思います。



又、占有のなされていない物件でも、そのようなリスクにさらされる可能性もあった為、それを見越した金額で、入札される方が多かったと思います。


その後、平成16年に短期賃貸借の制度が廃止、民事執行法の改正となって、不正ができなくなり、現在に至ります。



このように平成11年から平成15年ぐらいまでは、圧倒的に競売より任意売却のほうが債権者にとっては、少しでも多く回収でき・債務者にとっては、少しでも多く多く返済できたのです。




平成16年から平成18年


不良債権の処理もだいぶ進み、銀行の貸し出しも増え、日本経済においては徐々に景気が上向き出しました。不動産業者の事業資金や個人の方の住宅ローンも融資が受けやすくなり、不動産価格も上向きだしました。


不動産競売はというと、短期賃貸借の廃止・民事執行法の改正で、執行妨害ができなくなったことによって、誰でも安心して競売に参加しやすくなり、どんどん落札価格が高騰してきました。(それでも個人の方は、融資が組めない為少ないです)

でもやはり、入札される方は不動産の中を見ることはできないし、転売目的の不動産業者しか参加しなかったので、任意売却のほうが断然有利でした。


平成19年から20年


平成19年ごろから入札物件の半分以上、売却基準価格の何倍もの値がつくようになりました。銀行からジャブジャブ融資を受けた不動産業者が、相場を無視して高値で落札していったのです。

現在そのような会社はほとんど倒産しました。

上記のような業者が高値で入札したことによって、この2年間は競売のほうが価格面だけを見ると、有利だった物件もあったかも知れません。


平成21年から現在


ご存知のとおり、決して好景気ではありません。

銀行は貸し渋りをし、企業は投資に慎重となり、個人は住宅ローンを組むのを慎重になっています

又、住宅ローン破綻といった大衆が敏感となっている特集をテレビや大衆雑誌がよく組んで煽っています。余計に不安を与えているのかも知れません。


競売の参加者も、転売に時間がかかる為、(銀行金利や返済できる期日の予測が難しい)リスクに慎重となり、入札金額も低くなってきています。


現在は買受人が見つかれば、任意売却のほうが断然有利です。


しかし、任意売却を取り扱う経験の少ない、専業を語る業者が年々増えています。

それに伴いトラブルも後を絶ちませんので、お気をつけください。


 

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このブログ記事について

このページは、MSプランニングが2011年6月29日 19:16に書いたブログ記事です。

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